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自己啓発

傾聴と説得力

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photo by luigi morante

2019.4.26
From ブライアン・トレーシー

『EQ~こころの知能指数』の著者ダニエル・ゴールマンが、『フォーチュン』誌のインタビューでこう語っています。「説得力」こそは最高の「こころの知能(emotional intelligence、EQ)」であり、何より役に立つ重要な資質である、と。成功者は、仕事でもプライベートでも人一倍説得力があります。人を説得して自分に協力させ、自分のアイデアに同調させるのがうまいのです。

アイゼンハワー元米大統領がこう言っています。「他人にこちらがやらせたいことをやらせておきながら、それは自分の思いつきだと思わせるのがリーダーシップの秘訣だ」

説得力を強化するいちばんいい方法は、よく考え抜いた質問を投げかけること。そうやって相手を自分の味方につけるのです。傾聴こそは最強の説得法といっていいでしょう。

人間関係に成功する7つの秘訣

デール・カーネギー著のベストセラー『こうすれば必ず人は動く』(きこ書房刊)に、こういうくだりがあります。「人間のもっとも根源的な欲求は、自分を重要な存在だと感じたいという願望である」

心理学者によれば、人のパーソナリティの核心となるのは「自尊心の高さ」だといいます。つまり自分で自分をどのくらい好きで尊敬できるか、自分をどのくらい重要で価値ある存在だと思えるかということです。

自分自身に対する満足度も、人間関係に対する満足度も、自尊心の高さによって決まります。どういうゴールを設定するか、ゴール達成に向けてどのくらいの粘り強さを発揮できるかも、自尊心の高さによって決まります。日々の幸せ度も自尊心の高さによって決まるのです。

相手に「自分は重要な存在だ」と感じさせ、相手の自尊心と自信をアップし、いい気分にさせる方法を7つ紹介しましょう。

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photo by Angelo gagilas

1.肯定しよう

絶対に、相手を批判したり責めたりしない
こと。批判すると相手は自尊心が傷つき、自分で自分を尊敬できなくなり、自信を失う。批判や文句や非難は、相手を怒らせ不幸にさせる。

非建設的な批判ほど人を深く傷つけるものはない。子ども時代に受けた非建設的な批判こそは、大人になってから不満感や問題を抱えるようになる最大の原因となるので、自分のボキャブラリーから批判的な言葉を削除しよう。


2.賛成しよう

つまり、決して反論するなということだ。あなたは間違っている、とは絶対に言わないこと。言えば相手はかっとし、自己防衛に走る。心を閉ざし、こちらの説得を受けつけなくなる。間違いを指摘すると、相手の自尊心を傷つける。そうなったら、いくら相手が間違っていることを証明しようとしても反発されるだけだ。

誰かの発言に賛同できない場合は、質問することで会話の主導権を握ろう。「どうしてそう思うんですか?」とか、「その話はどこで聞きましたか?」と聞いてみよう。

反論するのではなく、興味をもとう。詳しく教えてください、と言ってみよう。傾聴スキルを活用しよう。ほほえみ、うなずき、熱心に耳を傾けよう。

たいていの場合は、仮に相手が何かの件について思いきり考え違いしていたとしても大した影響はない。放っておこう。騒ぐほどのことではない。


3.受け入れよう

人間の根源的、潜在的な欲求のひとつに、「一切の判定や批判抜きで、ありのままの私を受け入れてほしい」というのがある。米国でもどこの国でも、個人的、政治的、社会的問題を引き起こす人間の真の動機は、まわりに受け入れてほしいという切なる欲求であることが多い。

では、相手を受け入れていることをどうやって表現するのか? 簡単だ。誰かに会ったら必ず、笑顔で応対しよう。笑顔は、「あなたを無条件に受け入れます」というメッセージだ。「あなたは価値のある存在ですよ」というメッセージでもある。すると相手は相手自身をもっと好きになり、受け入れるようになる。自分に満足し、ひるがえってあなたにも満足するようになる。


4.感謝しよう

どこの国の言葉でも、最大の魔力をもつ言葉は「ありがとう」ではないだろうか。相手の発言や行動に感謝するたびに、相手の自尊心はふくらみ、相手自身をもっと好きになり尊敬するようになる。満足感をおぼえる。そして、今度はあなたをさらに満足させたいと思うようになる。そうすればまた「ありがとう」と言ってもらえるからだ。


5.ほめよう

あらゆるチャンスをとらえて、人をほめよう。
リンカーンも言っているように、「誰だってほめられるのは好き」だからだ。

人の持ち物や、業績や、性質をほめよう。自宅に招待されたら、なんてきれいなおうちでしょうとか、なんてすてきなインテリアでしょうとほめよう。ビジネスマンに向かっては、オフィスや勤務先をほめよう。人の実績や学位や受賞歴をほめよう。誰が相手でも、ほめる材料は必ずあるものだ。人をほめると相手の自尊心をくすぐり、自分は重要な存在だという気にさせるだけではない。ほめた自分もいい気分になり、自分に満足できるはずだ。


6.認めよう

人に大なり小なり何かしてもらったら必ず、相手の行為を認め賞賛しよう。
「自分は人から認められるに値する人間だ」と感じられるかどうかで、自尊心の度合いが決まる。

人が評価や承認や報酬を求めて必死になるのも皆、「人から認められたい」という人間の根本的欲求を満たそうとしてのことだ。誰と話すときも、承認欲求を満たしてやれば相手の自尊心はふくらみ、あなたに協力しようという気持ちもふくらむことになる。


7.関心をもとう

相手が話したがったら、まずは聞こう。
相手に関心を払うのは、「あなたのことを価値ある存在だと思っていますよ」という暗黙のメッセージになる。これこそ、先ほども述べた傾聴の魔力である。

人は得てして、大事な相手には関心を払うが、どうでもいいと思っている相手のことは無視する。無視するのは、相手の価値を評価していないということだ。無視された相手は、自分は取るに足りない存在だと感じてしまう。

ひとつ例を挙げよう。誰かと向かい合って楽しくおしゃべりしているとしよう。ところが、相手の話の途中でこちらが目をそらし、上の空になったとする。相手はどう感じるだろうか? もし自分が話している途中で相手が目をそらし、上の空になったらどんな気持ちになる?

相手に関心を払えば払うほど、相手は「自分は価値ある重要な存在だ」と感じるようになる。するとあなたに好意と信頼を抱くようになり、あなたと一緒にいると楽しいと思うようになる。相手に関心を払うのは、自分を重要な存在だと感じたいという相手の根本的な感情的欲求を満たし、自尊心を満足させる、いちばん手っ取り早い方法である。

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