写真

自己啓発

すべては受け取り方次第

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

 小学1年生ぐらいのときの話です。

 公共の交通機関にタダで乗れるぐらいの身長だった私に向かって、母は「あなたは人よりも身体が小さい」ということを常に話していたようです。

 そんな母を見て、当時の担任は「お母さんがそんなかわいそうなことを言わないで!」と注意したそうなのですが、母はそのとき、次のような話をしたといいます。

 「この子が他の子よりもずっと小さいのは事実でしょう。これから成長していくにつれて、からかわれることもあるかもしれません。自分が人よりも身体が小さいことを認識させて、それでも人よりも優れている点もあるということを教えるほうがずっといいんじゃないですか? 私は、身長のことでこの子が何かを言われたときにも毅然と対応できるような子にしたいんです」

 言葉はこの通りではありません。
 ただ、母から聞いたニュアンスを文字にするとこんな感じです。

 それから数十年が経った今、私はこの母の教え方に感謝しています。
 身長のことで何かを言われたとき、「馬鹿にされた」ではなく、「注目してくれてありがとう」と思えるようになったからです。何であれ、関心を持ってもらえているということですから。
 それに、仕事をする上では、覚えてもらいやすい特徴があることは利点です。
 まあ、日常生活で不便なことはいろいろあるんですけれど……。

 一見マイナスと思えることも、捉え方を変えれば、それはマイナスではなくなります。
 すべては受け取り方次第。

 成功哲学を体系化したナポレオン・ヒルは、生まれつき耳がなかった次男に、だからこそ得られるものがあるというようなことを話していたようです。

 比べるのは流石におこがましいですが、私の母も同じようなことを伝えたかったのかもしれません。
(文 隔月刊行誌『Insight』編集長:元木優子)

関連する記事