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自己啓発

1%対99%の格差

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2018.2.27
From ブライアン・トレーシー

 近頃、1%と残る99%との格差をめぐる議論が盛んです。


 全人類の1%が、残る99%を全部合わせたよりも多くの富を所有・支配しているという主張です。しかしこの統計は、正確とはいえません。
 正確には、トップ3%と残る97%との格差というべきです。
そして、たいていの人は、ほぼゼロから人生をスタートするのだから、正しくはこういう問題提起をすべきでしょう。


「トップ3%もゼロからスタートしたのに、ほんの一、二世代のあいだにどうやってそこまで成功できたのか?」

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 答えは簡単。トップ3%の人々は、明確な人生ゴールを設定して書きとめ、ゴール達成に向けて日々、努力しています。
 

 自分がどういう人間で、何を求めており、どこへ向かっているのか正確に知っているのです。人生の青写真というかロードマップをたずさえ、それを頼りに、大部分の人が一生かけても実現できないような健康や幸福や富や成功の実現に向けて、無駄なく、迅速に突き進む。


 トップ3%は、明確なゴールを設定し書きとめているおかげで、凡人よりはるかに時間の無駄が少ないのです。ゴールや計画を決めて書きとめている人は、同程度の頭脳や学歴をもつ凡人の10倍もの収入や資産を獲得しています。

「明確さ」が必須


 こういう話があります。ひとりの狩人が森の手前まで行き、目を閉じて森の中めがけてライフル銃をぶっ放し、そして仲間を振り返ってこう言うのです。


「いい獲物が弾に当たってくれればいいが!」


 まさにこの狩人のような生き方をしている人が多すぎます。
まるで走っていく車を追いかける犬のように人生にとびこんでいくのに、ろくに獲物にありつけない。目標もないままその日ぐらしをし、せいぜいベストを尽くし、何かいいことがありはしないかと期待する。

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 しかし、期待は戦略とはいえません。期待の行き着く先は、破滅とはいわないまでも挫折であることにちがいはありません。


 持てる時間を最大限に活用し、質量両面で最大限の富や成果を手にしたいなら、定期的に「ゴールについて考える時間」を確保することが大切です。
 自分を取り巻く環境が不安定だったり、目まぐるしく変わったりしているときはなおさらです。ゴール志向人間になりましょう。ゴールを設定し、計画を立て、自分が本当にやりたいこと、達成したいことを中心にして生活を組み立てる。これこそ最強のタイムマネジメント法です。

 ゴールを設定し、戦略的プランを立てるためには、ある程度の時間を確保する必要があります。邪魔が入らず気が散らない時間でなければなりません。そしていくつかの重要な問いに取り組むことが必要です。

 いまの自分の行動が内心の自己イメージと一致しているかどうか、自分が本当に達成したいことに沿っているかどうかをチェックするためです。

 

 

 

ブライアン・トレーシー

人物紹介写真

1944年カナダ・プリンスエドワード島出身。
アメリカでもっとも著名なスピーカーであり、ビジネスコンサルタントの権威。セールスパーソンとして全米はもちろん、イギリス、フランス、ドイツをはじめ世界85ヶ国以上を歴訪し30種類以上の事業を手掛ける。

現在はカリフォルニア州サンディエゴに本拠を置く人材養成ビジネス会社、BRIAN TRACY INTERNATIONAL INC.の会長兼CEO。ビジネスコンサルタントの権威として、IBM、モービル、バンク・オブ・アメリカ、クライスラー、コカ・コーラ等を始め、フォーチュン500社に入る有力企業のうち200社以上に関わる。

世界に46ヶ所の支社があり、彼のプログラムはこの55ヶ国において500万人以上が受講という記録的大ヒットとなっている。

講演家にとって名誉ある、アメリカ4000人の講演家で構成される「National-Speakers Association」の5大スピーカーの1人として選ばれ、現在ではトップ4%で構成されている殿堂入りも果たしている(ロナルド・レーガン元大統領も殿堂中の1人)。

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