紙を一枚用意します。いちばん上に「ゴール」と書き、今日の日付も書く。次に、今後1年以内に達成したいゴールを10個以上書く。一日で達成したいゴールでもいいし、1週間後に達成したいゴールでもいいし、1カ月後や半年後や1年後でもいい。とにかく向こう1年以内に達成したいゴールを書く。
ゴールを書き出すときは、自分の潜在意識にとって受け入れやすい形で書くこと。潜在意識こそは精神的エネルギーの源泉です。具体的には「3つのP」を守って、つまり一人称(personal)、肯定形(positive)、現在形(present tense)で書くこと。
どのゴールも「私は」で書き始めること。潜在意識は、ゴールを達成したいのが「私」だと聞かされて初めて、ゴールに取り組む気になるからです。たとえば、「私は今年12月31日までにいくらの金額を稼ぐ」とします。
ゴールは肯定形で書くこと。たとえば、「私はもう煙草を吸わない」ではなく、「私は禁煙している」とします。潜在意識は肯定形の指令しか受けつけないからです。
ゴールは現在形で書くこと。過去や未来の話をしても、潜在意識はぴんときません。だからゴールを書くときは、すでに達成したことを人に説明するようなつもりで書きます。
たとえば、「私は、今年12月31日にはBMWの4ドアセダンの新車を運転している」とします。すると潜在意識がこれを指令と受けとめ、一日24時間体制でゴール目指して活動を始める。自分がいつまでに、どういうゴールを達成したいのかをはっきりさせ、紙に書き出したその日から、アイデアやひらめきが次々と頭に浮かんできて、ゴールまでの距離がぐんぐん縮まっていくはずです。
自己啓発
史上最強のテクニック
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2018.4.3
From ブライアン・トレーシー
明確な目標
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ナポレオン・ヒルは、22年間にわたって米国の富裕層に取材した結果、偉大な成功はすべからく「明確な目標」から始まるという結論に達しました。
つまり、その人にとってほかのどんなゴールより大事な唯一最大のゴールのこと。こういうゴールがあると、それ以外のゴールの達成率も高くなります。
ゴールを10個列挙したリストを眺めて、考えてみましょう。
「いまから24時間以内に、このうちどれかひとつだけ達成できるとしたら、私の人生に最大のプラス影響を及ぼすのはどのゴールだろうか?」
どれがそのゴールかは、普通なら一目瞭然のはず。
ほかのどのゴールよりも胸が高鳴るゴール、やる気がふつふつと湧いてくるゴールがそれです。達成したときの満足感がいちばん高いゴールがそれです。見つかったら、そのゴールを丸で囲みましょう。
次に紙をもう一枚用意し、いちばん上に「私は下記の日までに下記のゴールを達成する」と書く。次に、さっき丸で囲んだゴールを「3つのP」ルールにしたがって記入し、デッドラインも記載する。
その下に、そのゴール達成に向けて自分にできそうなことを思いつく限り並べていく。思いついたら、どんどんリストに書き加えていきます。
次に、リスト項目を実施順に並べた「プラン」、つまり青写真を作成する。
最初にやるべきこと、2番目にやるべきこと、3番目にやるべきこと……という順に書いていく。
最後に、毎日、上記のゴールに一歩でも近づけるような行動を何かしよう、と心に決めましょう。
ミリオネア製造法
以上のテクニックを別名「ミリオネア・メーカー」、つまりミリオネア製造法と呼んでいます。このシンプルな秘訣を実践して成功者となった人が、世界じゅうに数えきれないほどいるからです。
ほかのどんな方法より効果の高い、史上最強のテクニックです。
「人間は考えたとおりの人間になる」という言葉があります。だから毎朝目が覚めたら、自分にとっての「明確な目標」つまり唯一最大のゴールのことを考えましょう。
一日じゅう、ゴールのことを考える。一日の終わりには、その日一日でどのくらいゴールに近づけたかを振り返る。
ゴールのことを考えれば考えるほど、「引き寄せの法則」が発動し、アイデアや人材や資金やリソースがあなたのまわりに集まってきて、ゴールに向けてあなたを後押ししてくれます。
それだけではありません。
最大のゴールめがけて前進するうちふと気がつくと、いつのまにかそれ以外のゴールにも近づいているのに気づくでしょう。
人生のあらゆる面が上向いてきます。自尊心と自信が湧いてきます。
パワフルな自分、結果を出せる自分を実感します。粘り強くなり、決してあきらめなくなります。こうなったら、もう怖いものはありませんね。
ブライアン・トレーシー
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1944年カナダ・プリンスエドワード島出身。 |