人間も、ほかの人からみると一種の「ブランド」。
ある人がどういうブランドかは、まわりがその人をどう形容するかを聞けばわかります。
人生も仕事も、その人のブランド力によって決まります。
最近行われた調査によれば、人は初対面の相手に会うと、2種類の基準で相手のブランドを評価しようとするそうです。
ひとつは「とっつきやすさと信頼性」。この人は信頼できるか? 一緒にいて楽しい相手か? 面白いことに、その判断は、初対面の相手に会ってから5秒もたたないうちに下され、しかも外れることはめったにないのだそう。
初対面の相手を評価する2つ目の基準は、「有能さ」。
この人には仕事をきちんと、かつ時間どおりにこなす能力があるか、そして実際にこなせているか?
こちらの基準の判定には普通、第1の基準の判定よりもっともっと時間や吟味や調査や経験が必要です。
自己啓発
あてにされる人になる
photo by RLHyde
2018.4.10
From ブライアン・トレーシー
一流のパフォーマーになろう
上記の調査の結論は、とっつきやすくて信頼できる人、つまり誰もが好きになり、一緒にいて楽しい、一緒に過ごしたいと思うような人は、友達やいい人間関係には不自由しない、ということです。
そうはいっても、あの人は仕事はあまりできないとか、無能であてにならないという評判が広まれば、その人はあいかわらず人には好かれたとしても、ひそかに憐れみをかうはずです。なぜか。
それは、人柄はいいが仕事はあまりできない人をみるとまわりは本能的に、この人の将来性は限られているなと判断するから。長い目でみればこの人は成功できないだろう、勝ち組ではなく負け組入りだろう、大した業績は上げられないだろう、と。
この人なら常に期限までに間違いのない仕事をしてくれるにちがいないと思えるということ。それが大事なのです。
カラオケでは「ショーイング・アップ」という言い方をします。「あの人のショーイング・アップはどうだった?」などと言います。ステージ上でのパフォーマンスをトータルでとらえた言い方です。
社会でも、私たちは常に他人の評価・判定の目にさらされています。自分も常に他人を評価・判定しているのだからおあいこといっていいでしょう。
人間は日々、さまざまな場面でその人らしいパフォーマンスを見せ、その人ならではの印象をまわりに与えています。その印象をトータルにとらえた評価が、その人の「ブランド」になります。問題は、「自分のパフォーマンスはどうなのか?」ということです。
目指すは、一流のパフォーマンスを披露すること。
どんな場面でも常に貴重な貢献をする人材と評価され、噂されたいものです。こういう評判こそ、理想の評価であり、ブランドであるといっていいでしょう。
真実はおのずと広まります。どこの職場でも、誰がいちばん有能で生産性が高いかは周知の事実です。だからこそ、どういうパフォーマンスを見せるかが大切なのです。
職場で何より大事な能力は、「あてにされる」こと
by Diego Cambiaso
仕事でベストパフォーマンスを発揮したいなら、生産性というものをたいていのビジネスパーソンとは違った視点からとらえる必要があります。
就業時間を上手に活用し、高い生産性を発揮し、大量の仕事をスピーディにこなし、しかもハイクオリティな仕上がりを達成する能力こそが、キャリアにとって最大の武器となるのです。
では、どうすれば生産性をアップできるのか?
生産性を上げるためには、計画を立て、タスクを整理し優先順位を設定し、自分の時間をもっとも有意義に使えるタスクに一日じゅう専念するべきです。
そして生産性を上げるためには、十分な知的・肉体的エネルギー、自制心、フォーカス、そして質の高い仕事をスピーディに仕上げようという決意が必要です。
どの程度の質・量の仕事ができるかは、自分の仕事をどうとらえるかによって決まります。個人の生産性を考えるにあたっては、ポイントとなる言葉が3つ。「明確さ」「フォーカス」「集中力」です。
人生でも仕事でも、結果がすべてです。自分の収入も評価も将来も、人からどう見られるかも、もっぱら結果で決まるのだから。
仕事で結果を出せる人は、「あの人は生産性が高い」といわれ「成果志向」だと評価されます。何か大きな仕事を時間どおりにきっちり片づけたいというとき、真っ先に「頼られる人」になります。あなたもそういう人になることを目指しましょう。
ブライアン・トレーシー
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1944年カナダ・プリンスエドワード島出身。 |