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How of Wow! 驚かせる妙義

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Photo by kohlmann.sascha
2019.3.19
From マックス桐島

前例や慣例にとらわれない

ハリウッド映画業界で働いたおかげで、世界中を飛び回る機会に恵まれただけでなく、映画祭やロケ先で知り合ったインサイトフル(英知豊富)な人生の達人たちとの想い出もプライスレス(値千金)です。

彼らとの触れ合いで感じたことは、映画という“商品”を売り込むのも、自社製品や自分の思い入れや企画を売り込むのも、究極的には「サービス精神」がモノを言うのだということです。

成功している会社、夢を果たした人に共通している点は、「他社や他人がしないような、有効なサービス手段を敢えて実践している」ことでしょう。

この些細なようで最も重要な行為が、自分や自社を“群れ”から引き離し、その業界の雄へと押し上げる起爆剤でもあるのです。

「誰もしていないこと」=「イノベーション(新たな活用法)」、そして、「誰もしたがらないこと」=「チェンジ(変化した捉え方)」だと熟知しているからこそ、“群れのマネ”をする生き方から、“群れがマネ”をする生き様へとシフトすることが可能になるのだと思います。

つまり、前例や慣例にとらわれずに新しい切り口を見出す人、会社が成功へと導かれる、ということなんですね。

革新を当たり前を習慣に

たとえば、顧客が期待する以上のサービスを常に模索する努力、相手が問題に気づく前に問題点を解決してしまう裁量、そして、周囲が必要性を感じる以前に、その必要性自体を満たしてしまう手段を考案する思考力。それらが、群雄割拠状態から抜け出してリーダーとなる人間力なのだということを、僕は世界中のイノベーター(革新屋)から学びました。

彼らは、心の底で「お客様は全能(日本風に言えば神様)ではない」ことを知っていますし、むしろ、その逆に、「お客様は、本当は何が欲しいのかを、その“何か”を見るまで知らない」という考え方をします。だからこそ、一見“不可能”と思われる提案をして実行することができるのです。

倒産寸前のクライスラーを見事に再建し、伝説の経営者といわれたリー・アイアコッカがいみじくも言ったように、「誰もクライスラーに来社して、ミニバンをつくってくれとは言わなかった」のですから。今では世界でスタンダードとなっている“ミニバン”という概念は、前述のイノベーションとチェンジという想いを形にした顕著な例です。

大手企業だけでなく、年商を毎年更新させている地方企業、人生の目標をひとつひとつ叶えている人は、自分でも知らず知らずのうちに、「斬新思考」を日常に取り入れていることが多いものです。言ってみれば、人生や事業を革新するというのは一種の習慣、言い方を変えれば“文化”であって、それを当たり前にしてしまえば、常に“群れの先頭を走る”結果が報酬として付随してくるということになります。

「観客を驚かせるような映画を製作することは“例外”ではなく“鉄則”」と言ったのは、大手映画スタジオの重役でした。ヒット作を連発した彼のサービス精神は、どんな商品の流通、生き方にも活用できる英知ですよね。

すべては相手の喜びのために

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photo by skippyjon

テーマパークだけでなく、映画やアニメで大成功街道を驀進するディズニーの凄いサービス精神の象徴は、ディズニーランドやディズニーワールドの人気アトラクションの行列で見かける、「あと45分」と謳われた待ち時間告知カード。

これって、誰かの推測? それとも、遅発が知らされた航空便の出発時間を「あと10分後に機内にご案内します」とアバウトにアナウンスする(よくありますよね)ようなもの?

ディズニーだけは違うんです! 実際にかかる待ち時間を緻密に計算するばかりか、数分余裕を持たせた待ち時間を告知します。理由は、43分で乗れたら、待たされたことにイラつく「悪い感じ」の代わりに、数分早く乗れたことへの満足感が先行する「いい感じ」になってもらうことに配慮するから。

どんな業界、どのような人生状況に置かれていても、自分の小宇宙の中でできるイノベーションとチェンジは常にあります。あなたができる「人をWow!(凄い!)」と思わせる「スペシャル・サービス」は何ですか?

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