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Wisdom of Wolves 狼の英知

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Photo by Sonja and Roland
2019.3.26
From マックス桐島

大自然からの学び

映画の世界では、大自然や野生動物から人間が学び成長するシーンが多くみられます。

ある時は最愛の仲間として命を救ってくれたり、またある時は敵対しながらも主人公を極限の向こうに誘ってくれたりする存在として、ネイチャー(大自然)は多大なレッスンを提供してくれます。

その中でも、リーダーシップに関する英知は、人間よりも動物の方が長けていると思わせることさえあります。現代の人間社会では、チームワーク、忠誠心、コミュニケーションといったツールを磨くことを奨励されますが、自然界では、太古の昔から当然のように培われてきた要素なのですね。

狼の群れは、英語で「Wolf pack」と呼ばれ、団結力の象徴ともいえる表現です。彼らは、集団の中での自分の役割、立ち位置、サポートシステムのパーツとしての生き方を熟知していて、“お互いがお互いのために存在する”という究極の生存意識を持って行動しています。彼らの行動パターンは、我々現代人に、ビジネス、家庭、人生における指針を示唆してくれていると言っても過言ではありません。

狼の意識を一言で表現すると、「常に成功を脳裏に描いている」ということ。つまり、何世紀にもわたる進化の過程で彼らのDNAに埋め込まれた英知が、自分たちの目的達成に必要な行動だけに集中する特技として形になっているということです。

役割を知る

目標を達成するのに役に立たないことを考えたり、無益な行動をとって目的を失ってしまう我々人間とちがい、狼は、目的もなくただ獲物の周りを走り回ったり、虚勢の遠吠えをしたりはしません。彼らは、常に戦略的な行動を試行錯誤しながら、仲間と連携して作戦を実戦に移して獲物を狙います。そして、捕獲の瞬間には、それぞれが自分の役割や行動を遂行するだけでなく、Pack(集団)が自分に“何を期待しているのか?”を認識して実践するわけです。

企業の社長の中には、自分の役職を将来脅かすくらいの大器を発掘することが企業存続の鍵だと誤解している人も多いようですが、会社という集団においては、誰もがリーダーを志す必要もなければ、全員が野心や勇気、やる気満々でなければいけないということもないのです。

狼の群れでは、全員がリーダーになろうと思いません。狩りに長けた狼、周到に待ち伏せる係、スピードのある狼、そして、静かに獲物に忍び寄るのが得意な狼。それぞれが、自分の持ち味を熟知して、それを集団のために活かす術を磨いているのですね。だからと言って、彼らがリーダーに挑まないというわけではなく、ときとして、ボスの座を争う死闘も繰り広げられます。

焦点を合わせる

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photo by Tambako the Jaguar

狼は、子供の頃からの仲間との遊びを通じて、自分は何が得意なのか、不得意なのか、好きなのか、嫌いなのかを習得して、自分の存在価値を認識していきます。それは我々も一緒なのですが、ひとつだけ異なる点があります。それは、狼は「Packのために最良の手段は?」と常に考えますが、人間は「自分ために何がベストか?」に想いを馳せる点です。

自分のためになら、会社や友人、家族までも犠牲にしてしまう生き方は狼にはないのです。だからこそ、Packが栄えて、Packのメンバー全員に満腹という福が舞い込むのでしょう。

狼には天敵がいないことを知っていますか?

自分たちの感性や感覚、仲間意識と結束力を磨き続ける彼らには、襲う弱点、付け入る隙がないからだと思われます。修練、準備、計画、連絡、戦術を常に磨くWolf Packには、目的達成と勝利しか脳裏にないのですね。  

そして、獲物が現れたとき、つまり、チャンス到来の際に即行動がとれる体制を常に整えている彼らは、言ってみれば、緻密な目的意識と準備戦略の達人ということなのです。 「Luck is a matter of preparation meeting opportunity.(幸運とは、準備がチャンスに巡り会うという事)」という英語の諺を生き様にしている狼たちから、我々が学べる人生の英知は、「目的達成に焦点を合わせる」という簡単ながらも難解な生き様なのだと思います。

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