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黄金の40代 -GOLDEN 40s-

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photo by PVignau
2018.7.31
From マックス桐島

戸惑いの世代

一昔前は、「40にして惑わず」のことわざどおり、40歳になったら不惑の境地に達していることが“大人の条件”のように言われていました。でも、僕も含めて、40代は「戸惑いの連続の10年間」というのが実情ですよね。

仕事も家庭も、人生の“高度成長期”にさしかかることの多い40代。

その10年をGolden40s(黄金の40代)にするか、それともRusty40s(錆付いた40代)にするかは、“いくつのチャレンジに自分が挑めるか”にかかっているような気がします。

20代の延長で、青年気分の抜けきらない30代が終わりを迎え、外見はもちろん、心までもが中年化し始めるのもアラフォー世代の特徴。中間管理職などの仕事的なポジションからくる社会的ストレス、思春期を迎えた子どもとの関係、倦怠期を迎えた結婚生活の軋轢などのパーソナルライフに関するストレス。それに、運動不足と不規則な食生活が加わり、若き日の夢を半ば諦めてしまうのもこの頃ではないでしょうか。

でも、40代のハリウッド業界人の中には、アラフォーから輝き出す人、中年という言葉を感じさせない人、そして、大いに惑いながらも進化する人が圧倒的に多いのです。それはなぜでしょう?

仕事やプライベートで交わる“ハリウッド人”を観察していると、心技体を磨いて40代ならではの輝きを放つ彼らの流儀が見えてきます。

切磋琢磨し続ける

故スティーブ・ジョブス氏の名言「Stay hungry, stay foolish」を地で行く、新しいことへの挑戦に貪欲で、未知への好奇心と興味津々の塊。人身掌握や人付き合いの達人を目指し、ヨガやピラティス、朝ジョグやストレッチで体をしなやかにし、自分が愛する仕事のプロに近づくために日々努力する。つまり、心技体を切磋琢磨することが細胞を若くキープし、自己意識の向上を推進して輝きを増すことを、彼らは熟知して実践しているのです。

映画プロデューサーになったばかりの30代の頃、外見も表情も、そして仕事ぶりも妙に若々しい40代の先輩プロデューサーと出逢いました。トラブルに遭遇した際は、折れずにしなやかに対処し、スタッフとの接し方も大人の渋さに満ち満ちていたのを今でも覚えています。

彼が常に言っていた言葉「Choose to walk on the bright side of the road.(陽の当たる側の道を歩くこと)」は、後ろ向きでは前が見えない人生行路や、貪欲さを失った体や愚かさを失った心が錆付いてしまうことを、自ら戒める座右の銘だったのだと思います。

輝く年代

「40代は、まさに、30代と50代の架け橋であり、40代をどう過ごすかで、その後の人生を悔いるか悔いないかを決めるといっても過言ではない」

これは、『十戒』や『ベン・ハー』などに主演した名優チャールトン・ヘストンと知り合った際に聞いた言葉です。モーゼのような声と、年老いても堂々たる風格の彼に言われたせいもありますが(笑)、その出会いのおかげで、“挑戦と自己成長”をテーマにした40代を過ごすきっかけができた気がしています。

アラフォー世代の女性がまだまだすべてに貪欲であるのに対して、男性陣は、ヘタをすると、早々と守りに入ったり、チャレンジ精神が消滅したりしているのを感じます。

「渋い」、「しなやか」、「ステキ」の3S大人への道は、黄金の40代から始まっていることを忘れないで欲しいと思います。

前述の先輩プロデューサーも、今思えば、見事な3S大人ぶりを発揮して、男女を問わず“憧れの人”でした。そういう人物に出逢ったとき、人間は心揺さぶられ「自分もああいう大人になろう」と心の片隅で決意するのではないでしょうか。輝く40代を過ごすということは、自分の人生だけでなく、これからR40になってゆく世代をも感化する、究極の“世直し”とも言えます。

そして、20代は10代と30代の、30代は20代と40代の、50代は40代と60代の架け橋であることを考えると、人間はDecade(10年)ごとに“心の衣替え”をして成長できる生き物なのだと思います。

今日も輝いて生きましょう!

 

 

 

 

マックス桐島

人物紹介写真

ハリウッド映画プロデューサー
神奈川県出身。
ハリウッドで1990年以来、『Night of the Warrior (邦題「ナイト・ウォリアー」)』『Ulterior Motives (邦題「隠された動機」)』『Samurai Cowboy (邦題「ワイルド・ハート/遙かなる荒野へ」)』など13作品をプロデュース。また手掛けた作品は2001年度アカプルコ国際映画祭最優秀作品賞。2002年度ニューヨーク・インディペンデント映画ビデオ映画祭最優秀スリラー作品賞、主演男優賞などを受賞。著書に『NYビジネスマンはみんな日本人のマネをしている』(講談社プラスアルファ新書)など多数。
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