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負けることの意味

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 会社の引き出しを片付けていたら、奥からずいぶん懐かしい本が出てきました!
 『スラムダンク勝利学』(辻 秀一著、集英社インターナショナル)

 バスケブームを生んだ、ジャンプ黄金期の最高傑作『スラムダンク』から人生で勝つ法則を学ぶ、というものです。同時期に「キャプテン翼」でも同様の本が出されましたが、人気マンガから学ぶというのは素晴らしい企画だと思っています。
 ここ数年は、「ワンピース」や「カイジ」などのマンガを取り上げたビジネス書が人気ですね。

 『スラムダンク勝利学』は、私が知るかぎり、この手のビジネス書の最初です。
 当時、こんな本作れたらいいなあと思いながら読んでいたのを思い出しました。

「あきらめたらそこで試合終了ですよ」という安西先生の言葉がいまだによく引用されるこの作品ですが、懐かしいなあとページをめくっていると、忘れていた名言が目に入りました。

「負けたことがある」というのがいつか大きな財産になる(by堂本コーチ)

 インターハイで主人公、桜木花道が所属する湘北高校(神奈川代表)に大逆転され敗北した秋田県代表の山王工業のコーチが選手達にかけた言葉です。

 素晴らしい!
 勝つものがいれば、負けるものもいる。それは勝負の摂理です。
 10年ほど前でしょうか。小学校の運動会では順位付けを明確にしないことが多いという話がありましたが、はっきり言ってナンセンスだと思っています。
 ビリになった人間は、その悔しさをバネに頑張れるのではないでしょうか。
 運動で一番になれないことがわかれば、他の分野で自分が一番になれるものを探すのではないでしょうか。
 苦手なことがあれば、得意なこともあります。

 運動会で万年ビリで、運動会なんて嫌いと常々言っていた私ですが、順位がつかなければいいなんて思ったことはありません。それよりも、最後の一人になって走っているときに「ガンバレー」と拍手されるのがイヤでした。あれは屈辱ですよ。だから、大人になった今、運動会を見に行っても、あれはやりません。(話がそれました、すみません)

 本気を出して負けたのなら、悔しさはありますが、言い訳はありません。負けを受け入れることがきっとできるんです。
 負けたという結果から何も学べない人間は、きっと勝ったとしても、そこからも学ぶことはできないでしょう。

 「失敗は成功の母である」という言葉がありますが、勝負に負けるというのも、ある意味失敗です。ただ、そこから、自分の弱点を分析することができます。
 結果をしっかり受け止めて、学ぶことができれば、「負けるが勝ち」なんておいしい結果が待っているかもしれませんね。

(文 隔月刊行誌『Insight』編集長:元木優子)

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